top of page

鶴見の家

 横浜の丘陵地帯に建つ3階建ての小住宅である。前面道路は勾配があり4m以下の幅員、敷地は狭く不整形であるが、敷地西側が斜面となっていて見晴らしがいい。敷地条件としては特殊である。このような敷地条件に対して、その形状に呼応した計画としつつも、ここだけに成立するような特殊解としての住宅ではなく、プロトタイプとしての普遍性を持つような住宅となることを目ざして計画した。

 プランは中央部に階段を設けて各階の空間を分節している。1階は夫妻の寝室と洗面・浴室などの水回りを配し、2階を中央に階段を挟んだLDKとしている。3階は子供室となっており、階段を挟んだ北側前面道路側を屋上テラスとしている。2階のリビングには小住宅としては深めのバルコニーを四角いボリュームから切取るように挿入し、内部と外部の間に中間的な空間を持ち込んだ。 都市と生活空間の間のインターフェイスをどのように設定するかは、つねに建築デザインの大きなテーマだが、ここでは、リビングのバルコニーが都市と家族のプライベートな生活との1つの距離感を表現している。

|所在地:横浜市鶴見区|木造3階建て|敷地面積:69.10㎡|建築面積:34.78㎡|延床面積:84.26㎡|

|第二種中高層住居専用地域|道路幅員4m|

Photo:Satoshi Shigeta

bottom of page