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百人町の家
都心の住宅地に建つ木造2階建ての住宅である。クライアントは高齢であるため、バリアフリーにすること、明るい居住スペースにすること、安定した温熱環境がつくられることなどが要望された。特に持病のため寒さに敏感であることから、より高性能な熱環境の実現が強く求められた。2階のLDKは勾配屋根をそのまま内部に生かせて、北側に高窓を設けている。強すぎない柔らかな光を得るためである。外装は外張り断熱仕様にして木造軸組の壁体内を空気が循環する仕組みになっている。夏場は小屋裏にあるエアコンの冷気を、冬場は各階に設置された蓄熱式暖房器の暖気を輻射熱として各部屋に伝える。最適温湿度の服を家全体が着ているようなものである。素材はチェリーのフローリングをベースにして調湿性能の高い珪藻土などを使用した。自然素材がもつ落着いた雰囲気が気分を和ませる。物理的な快適さと心理的な快適さを追求した住宅となった。
|所在地:東京都新宿区|木造2階建て|敷地面積:194.04㎡|建築面積:106.17㎡|延床面積:198.67㎡|第一種住居地域
|道路幅員4m|竣工年:2008年|
Photo:Satoshi Shigeta
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