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東向島のリノベーション
ALC外壁鉄骨3階建て2世帯住宅のリノベーションである。1、2階が親世帯、3階が子世帯の構成で、1階の半分はゲストルームとして使用されることになっている。
建物の形状や玄関、階段の位置関係でどうしてもできてしまう、長くて暗い廊下に光をもたらすこと、効果的とは言えない既存開口部のあり方を変えることなどが、このリノベーションプロジェクトのデザイン上の大きなテーマだった。
廊下については、オーナーのコレクションを並べるための棚を両面ガラスにし、背後の階段室から光を取入れることと、3階との吹抜けをつくり、そこからさらに光を取入れることなどを考えた。3階では吹抜けに面するよ うにPCスペースを設け、部屋と部屋を繋ぐものでしかなかった長い暗い廊下をより能動的な意味をもつ場に変えた。
2階のリビングの開口部については、ブラインドボックスを兼ねた垂れ壁を 2つの窓を貫く形で設けることで、並んでいた2つの窓を細長い1つの窓に見せることにした。さらに手前にベンチを設置することで住まう人との関係性もつくり、改装とは思えない印象的な開口部ができあがった。
既存状態に対して妥協的に対処するのではく、大きな発想を持ってデザインすること。それが、リノベーションの設計をするときに心がけていることだ。この物件でもイメージの刷新がうまくできたのではないかと思っている。
|所在地:東京都墨田区|延床面積:290.08㎡|竣工年:2009年|
Photo:Satoshi Shigeta
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