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Photo:Satoshi Shigeta

本八幡のリノベーション

 市川市に建つマンションのリノベーション・プロジェクト。2.5LDKの住戸を親子二人で住むためにご購入されたが、母親が急逝されて数年後、一人暮らしに最適な間取りにしたいということで、改装することとなった。

 日当たりと見晴らしのいい南東側にLDKがあり、共用廊下側に寝室が2つある典型的なマンションの間取りであったが、多くのマンションがそうであるように寝室が極めて暗い。この寝室の暗さを改善することがリノベーションの第一のテーマであった。

 1つの寝室はピアノの練習部屋として残し、もう一つの寝室はリビングと繋げてワンルーム化する。そして、L字型の腰壁でリビングとベッドスペースを緩やかに区切ることが、このリノベーションで行ったことである。極めてシンプルな解答であるが、暗かった北側のスペースにも光が回り、伸びやかな空間に生まれ変わった。共用廊下側のウォークインクローゼットはお施主さんのこだわりの場所である。この部分の間仕切りも天井に届かないようにして、空間が繋がっていくようにした。

 素材はフローリングやキッチン、ベンチなどオーク材を基調とし、壁面と天井は同じ白の塗装あるが、部分的にブルー系の色を使ってアクセントを与えている。玄関のモザイクタイル張りは、お施主さんの好きなコパカバーナビーチの遊歩道のパターンを拝借して、一緒にDIYで施工した。間取りはシンプルに、しかし、お施主さんらしさが溢れる空間が出来上がった。

|所在地:市川市|改装床面積:51.15㎡|竣工年:2020年|​施工:丸喜株式会社齋藤組

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